2021/09/03【新型コロナウイルス:COVID-19】懸念される「ピンポン感染」県内で子供の感染が急増 対策は /広島県
子供用の「パルスオキシメーター」。新型コロナに感染した人が、酸素飽和度を測定する機械の子供版で、広島県はこの購入を増やしています。というのも、子供の感染が増加しているからです。現状と対策を専門家の医師に聞きました。
キーワードは、「ピンポン感染」です。
【広島大学病院高度救命救急センター・大下慎一郎准教授】
「デルタ株の感染力がこれまでの株より強いのは明らかですので若い元気な子供であっても感染してしまっているケースはきわめて多いと思います」
そう話すのは広島大学病院で重症患者を治療する大下医師。
一方で、ある特徴を口にします。
【広島大学病院高度救命救急センター・大下慎一郎准教授】
「10代以下の子供で人口呼吸がいるほど重症化した方は広島県にはいらっしゃいません。
命に係わる域は小さいと思うが、感染力は強いので決してこれは侮れない状況だと思います。つまり子供は無症状だったとしても、感染してしまえば親御さん同居しているおじいさんおばあさんに移す可能性がある、そしてその方たちは重症化する確率が極めて高いのがデルタ株。子供さんに蔓延しているのは、社会で見ますと大変危険な状況だと思う」
懸念するこうした状況を「ある言葉」で表現します。
『ピンポン感染』
【広島大学病院高度救命救急センター・大下慎一郎准教授】
「多くの例が、親御さんが職場などで移ってしまって、それが家族の中で子供さんに移って行っていることが多い。そして子供さんが別の大人に移していくということで。家族の中で感染・ウイルスがいったりきたりすることをピンポン感染と表現したわけなんですが、どうしたらいいのかというとグループ全体で治療していく、あるいは隔離していくことが必要になってくる」
現在、県内の宿泊療養施設には1家族みんなで療養するケースも増加しています。防ぐにはどうしたらいいのでしょうか?
【広島大学病院高度救命救急センター・大下慎一郎准教授】
「ある程度クラブ活動、体育、習い事はやっていただきたいと思うが、ただ緊急事態宣言が出ているような蔓延期に関しましては、やはりスポーツは自粛しておかれるほうが安全だと思う。流行度合の状況を見ながらスポーツを再開したり止めたりということが必要になってくると思う。
子供さんに移さないように、大人たちが気を付けるのが最も重要。マスクを取った状態で会話をしないということを気をつけていただいて、可能な限り早くワクチンを打つことがウイルスを防ぐための唯一の手段だと思います」
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