2021/09/08【新型コロナウイルス:COVID-19】「ブレークスルー感染」広島県は6.9% ワクチン接種後でも発症
こちらの数字に注目しました。「約6.9%」。これは、先月、広島県内で新型コロナウイルスに感染した人のうち2回のワクチン接種を終えていた人の数です。いわゆるブレ-クスルー感染と言われるワクチン接種後の感染について、医師にうかがいました。
県内の新型コロナワクチンの接種率は1回目を終えた人が「53.54」%。2回目を終えた人も43.59%となり、全国平均ペースで広がりを見せています。
こうした中、TSSが積極的疫学調査をもとに自治体へ行なった聞き取り調査で、先月、県内で新型コロナに感染した6602人のうち、2回のワクチン接種を終えていなかった人の割合が93.1%だったことがわかりました。つまり、6.9%にあたる454人が2回目の接種をした後に感染する、いわゆる「ブレークスルー感染」したことが明らかになりました。
この数字を医師はどう見るのでしょうか?
【広島市医師会・新甲さなえ常任理事】
Qこの結果というのはどのように御覧になっていますか?
「ワクチンの効果が非常に高いことを示している数値だと思います。インフルエンザワクチンの発症予防効果が大体6割ぐらいと言われていますので、それに比べればはるかに高い画期的な非常に有効なワクチンと考えている。
「ブレークスルー感染」という言葉が新型コロナウイル感染症に初めて起こったかのように一人歩きしているが、実はこれはすべての感染症とワクチン接種者の間に起こりうるありふれた現象。つまりワクチンはそもそも感染を予防しているわけではなく、感染はするが発症を抑えるという働きですので、どうしても発症を抑える効果が発揮されないと発症してしまういうことで、それが一定の割合で起こってくる。それがブレークスルー感染。
ですので、ワクチンを打ってもウイルスは入ってくる。感染防御しなければ、私たちができる防御法はやはり基本的な感染予防対策ですね。すなわち、マスクをしてしっかり手洗いをする。人と人の接触をできるだけ避けるいうことが非常に重要になってくると思います」
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