2021/09/13【新型コロナウイルス:COVID-19】京都府 自宅診療の妊婦に、救急車を使って定期健診する取り組み開始 院内感染防止と“不安の解消” /京都府

コロナに感染した妊婦が、自宅診療を余儀なくされ、通常の定期健診が受けられなくなるケースが起きている。京都府では、救急車を使って診察を行う取り組みが始まった。
「感染症どう?しんどい?」「いやもう良くなってきた」「一番しんどいのは?」「熱ですかね。味覚と」
医師の診察を受けているのは1週間前から自宅療養を余儀なくされている妊娠10か月の女性。本来であれば1週間に一度受けるはずの健康診断を3週間近く受けていないという。
この女性が診察を受けているのは駐車場に止めた救急車の中だ。感染拡大で自宅療養を余儀なくされている妊婦もいる。
「やはりこの妊婦の方も含め、入院をすべき人がなかなか入院できない状況を我々も重く受け止めている」と語った熊谷俊人・千葉県知事。同県柏市では8月、自宅療養中に早産し新生児が死亡する問題が起きた。
この問題を受け、京都府で始まったのが、救急車を使った妊婦の診察だ。院内感染を防ぐために京都府が産婦人科医に救急車を貸し出し、保健所を通して依頼を受けた産婦人科医が自宅療養中の妊婦を“対面”で診察。診察にはコロナ診療に詳しい内科医も協力し、不測の事態に備えている。
「逆子とかなってないわ」「生きてました?」「生きてるよ、心臓見えた」「よかったぁ」。医師の声が不安を和らげる。「いま陣痛がしんどくなったら帝王切開しないとあかんけど、ここ3日乗り切ったら、コロナのことを心配せんと、普通にお産に行ったらええから」「よかったぁ」。
この取り組みで最も重視しているのは、感染した妊婦の“不安の解消”だ。一週間前に診察を受けた妊婦はこう語る。
「すごい恐怖と不安もありますし、たまたま選んだ産婦人科さんがこういった体制を整えてくれてたっていうのは安心しますし。妊婦に対して受け入れがしやすい体制は不安も減るかなと思います」
この産婦人科では内科医と連携した妊婦の往診にも力を入れる予定で、京都府は「早期の入院に繋がる」として、今後モデル事業として広めていきたいという。
「ハシイ産婦人科」の橋井康二院長は「外に出られない状況で家で孤立している妊婦さんが多い。それに加えて陽性になると、もっと孤立している。そういうところのケアというのは、実際に会って話をすることで、かなり解消できると思います」と話す。
妊婦はただでさえ不安なもの。そこにコロナが重なる今、いつも以上に手厚く支える仕組みが必要だ。
https://news.yahoo.co.jp/…/7b6a1810de437ad35e8fdb6fdac4…

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