福岡市は26日、もつ鍋チェーン店を同市で展開する「楽天地」が販売した「もつ鍋セット」が、食品衛生法で定める規格基準に適合しない殺菌方法で製造されていたとして、同社に回収を命じた。九州道のサービスエリアや福岡市内の百貨店などで販売され、一部は消費者が既に購入したとみられる。食中毒などの被害は報告されていない。
市によると、楽天地から26日、「もつ鍋セット2人前」の牛もつを入れたレトルトパックが膨張しているため自主回収していると連絡があった。市が製造所を調査したところ、牛もつの加熱殺菌処理が不十分だった。熱に強い細菌がパックの中で増殖し、ガスを発生させたとみられる。
回収対象のもつ鍋セットは10~16日の製造で、450個が販売された。賞味期限は2022年5月3~9日と同11、12日。会社側が87個を自主回収し、販売店側が120個を撤去した。