2021/12/22【リステリア菌】市販のサラダでリステリア感染、米8州で入院者や死者 FDAが調査 /アメリカ
米食品医薬品局(FDA)は21日、市販のサラダに関連して複数の州で発生したリステリアの集団感染について調査していることを明らかにした。サラダ製造元のフレッシュ・エクスプレスは関連製品のリコールを発表している。
FDAによると、リステリア感染のために8州で10人が体調を崩し、10人が入院、1人が死亡した。感染者の発症は2016年7月~21年10月の間だった。
フレッシュ・エクスプレスは20日、イリノイ州ストリームウッドの加工場で製造したサラダ製品の一部について、リステリア菌が付着した可能性があるとしてリコールを発表した。対象製品については消費したり販売したりしないよう呼びかけている。
リコール対象のサラダは、米北東部から中西部、カナダの小売店を通じて流通していた。
今回のリコールは、ミシガン州農務局が行った抜き取り検査で、ストリームウッドの加工場で製造されたフレッシュ・エクスプレスのサラダ製品からリステリア菌の陽性反応が出たことを受けた措置。
フレッシュ・エクスプレスは直ちにストリームウッド加工場での製造を中止し、衛生対策に関する徹底検証に着手したと説明。小売業者には連絡を取り、売り場からの撤去や配送の中止などを求めているとした。
FDAは引き続き関係機関やフレッシュ・エクスプレスと連携し、感染源の究明にあたるとしている。
リステリア菌は湿気の多い環境に存在し、食品を冷凍保存するなどしても死滅しない。リステリア菌が付着した食品を摂取すると発熱や筋肉痛、吐き気、嘔吐(おうと)、下痢などの症状を引き起こすことがあり、乳幼児や高齢者などが感染すれば死に至ることもある。