2022/02/26【新型コロナウイルス:COVID-19】コロナのキャンセル料不要 披露宴中止で名古屋地裁 /愛知県
名古屋市中区の名古屋観光ホテルが、新型コロナウイルス感染拡大を理由に披露宴をキャンセルした愛知県内の40代夫婦にキャンセル料の支払いを求めた訴訟で、名古屋地裁(岩井直幸裁判長)は26日までに、「解約はやむを得ず、夫婦に責任はない」として請求を棄却した。
判決によると、夫婦は2020年6月に130人が出席する披露宴を予定していたが、同年4月、7都府県に緊急事態宣言が発令された直後にキャンセル。ホテル側は披露宴は開催できたと主張し、約150万円の支払いを求めていた。
岩井裁判長は判決理由で、ホテルにはキャンセル料を定めた条項があるが、天災などやむを得ない場合にホテル側は損害賠償なしに契約を解除できることになっていると指摘。利用者側からの契約解除も「責任がないと認められる場合は、キャンセル料条項の適用対象にならない」との判断を示した。
その上で、夫婦のキャンセルは緊急事態宣言の発令直後で「披露宴開催は現実的に不可能との認識が一般的だった」として夫婦には責任がないとし、支払いは必要ないと結論付けた。
ホテルの運営会社は「詳細を把握していないのでコメントしかねる」としている。