2022/05/18【アニサキス:寄生虫】魚介類に寄生「アニサキス」食中毒に注意 背景に”イワシの豊漁“? 家庭でできる対処法
生鮮魚介類に寄生する「アニサキス」。みなさんはどれほどご存知でしょうか。
長さ2~3cm、幅0.5ミリ~1mmほどの白い糸状の幼虫…。魚介類に寄生する「アニサキス」です。
【アニサキスによる食中毒経験者】
「胃に千枚通しを刺されて少し動かされるような断続的な痛みと、耐えられる痛みではあったが嘔吐もした」
醤油やわさびを付けても死滅せず、寄生している生鮮魚介類を生で食べることで食中毒を引き起こすアニサキス。
今年に入り広島の隣県、鳥取では9件の食中毒が確認され、先週報告されたケースではイワシの刺身を食べたことで食中毒が起きました。
【米子保健所 生活安全課・梁川直宏課長】
「水揚げする時期や海水温などいろいろな要因があるといわれていて、今年ですとイワシがたくさんあがっている背景もあろうかと思う」
広島市内のスーパーを訪ねると…。
【木村アナ】
「鮮魚コーナーには鮭やタラ、アユなどいろいろな魚が並ぶ中で、鳥取県産の大羽イワシもずらりと並んでいます。今シーズンは豊漁だということで値段もお手頃です」
【生鮮スーパーたかもり・伊木英人 副社長】
「今年多いですね、大羽イワシはたくさん入荷している、市場でも値段が下がってきているのでたくさん獲れているんだろうなという感覚はある」
しかし、鳥取での事例を受けて店では急きょ注意を呼び掛ける新たなPOPを作成しました。
【生鮮スーパーたかもり・伊木英人 副社長】
「我々は厨房でさばいたりもするが(イワシに寄生する)アニサキスを見たことはほとんどなくて、サバとかイカとか鮭とかにはよく見るが…。ほかの魚がいま高い、どんどん値段があがってきているので(イワシは)リーズナブルな商品という意味ではお刺身にもできて、焼いてもいいし煮てもいいし何にでも使える魚なので非常に重宝しているが、こういうことがあるとお刺身は簡単にはおススメできないなという感じがしている」
アニサキスでの食中毒を防ぐためにはどのような処理をすればよいのか。
スタジオで解説します!
<スタジオ>
【木村アナ】
アニサキス、身近に感じていなかったが、珍しいものではなくていろいろな魚にいるもの。今までもお店で取り除いてくれていたが、全てを取り除くのは難しいという。海で泳いでいる魚をいただく以上は、私たち消費者の理解も必要になってくる。
そこで、頭に入れておいてほしいのが、
食酢での処理や塩漬け、醤油やわさびをつけてもアニサキスは死滅しない。
大切なのは「鮮度」の徹底と「目視」での確認、さらには「冷凍」「加熱」。
■具体的には
・丸ごと1匹買う際には新鮮な魚を選び、速やかに内蔵を取り除く。
・そして目視で確認して取り除く。アニサキスは小さいが目に見えるので、白い糸状のものがあったら取り除くようにする。
・冷凍の場合には「マイナス20℃で1日以上」
・加熱の場合は70℃以上で処理するとアニサキスは死滅する