2022/07/18【マールブルグウイルス】西アフリカ・ガーナでマールブルグ病を確認、2人死亡 /ガーナ
西アフリカのガーナ政府は17日、致死率の高いマールブルグ・ウィルスによる感染症の発生を公表した。患者2人はこのほど、南部アシャンティ地方の病院で死亡したという。
死亡した患者2人から採取した検体から、今月初めに陽性が確認された。さらに、セネガルの研究所でも、マールブルグ・ウィルスが検出されたという。
ガーナの保健当局は、98人を濃厚接触者として隔離しているという。
マールブルグ・ウイルスは、エボラ出血熱を引き起こすエボラ・ウイルスと同じ、フィロウイルス科に属する。
マールブルグ病の治療法は確立していないが、水分をたくさんとり、発症する症状を治療することで、生存率が高まると医療関係者は言う。
このウィルスは多くの場合、アフリカの熱帯雨林に生息するオオコウモリ(フルーツバット)が媒介する。感染者の体液に触れることでも感染する。
症状は、頭痛や高熱、筋肉痛などで、症状が進むと出血するほか、嘔吐物や便に血が混ざるようになる。
現地当局は住民に、洞窟(どうくつ)を避け、肉は食べる前に十分に加熱するよう呼びかけている。
世界保健機関(WHO)によると、アフリカではこれまでに、アンゴラ、コンゴ民主共和国、ケニヤ、南アフリカ、ウガンダで、感染症例が報告されている。マールブルグ病が初めて確認されたのは1967年、当時の西ドイツ・マールブルクで、7人が死亡した。
2005年にはアンゴラで200人以上が死亡。記録上は、最大規模のマールブルグ・ウイルス集団感染だった。