はじめに
- 2017/7/3
- 感染症ガイド
はじめに
現在、世界中で日々集団感染や新たな新種のウィルスや菌が報告されており、尊い命が失われております。これは日本でも例外ではありません。交通手段の発達により、24時間で地球の裏側までいける時代であり、感染者は発病するまで自分自身が感染者であることを分からずに日々の行動をしております。
また、人間をはじめとする生物には皮膚の表面や体内に常在菌がおり、体力の低下と共に発病する日和見感染もあります。そのため、感染症予防には、衛生管理と健康管理の二軸で備えなければならない点をご理解ください。
意外と知られていませんが、医学の発達により様々な命が救える時代になりましたが、感染症の中で人類が唯一征服できたのは、いまだ天然痘だけなのです。それ以外は、感染をしないこと、感染したら抗生物質を投与して活動を制御し、体力を回復させ、あくまで自然治癒力により病気から回復しているのです。しかし、ペニシリンの発見から抗生物質を使用することで多くの命を救った反面、抗生物質に耐性を持った菌が出現し始め、その耐性菌により多くの命が失われております。現在、このことは非常に重要な問題であり、医療施設の清掃や環境対策の指導方法まで変わりました。誤った薬剤の使用が原因で、薬剤がまったく効かなくなった病原体が出現し、不治の病が増加しております。
現在、薬局やインターネット上では、様々な商品が掲載され販売されています。どれも非常に効果を期待したくなる宣伝内容と、何かしらの対策をしなければという思いから、多くの方が購入し使用されていると思います。しかし、その使用方法やその商品の危険性を認識されずに使用し、期待していた成果も出ず、かえって体を悪くするなどの症例も出ております。
日々新聞に取り上げられる医療施設や介護施設、託児施設などでの集団感染の事故。我々は日々数多くの施設にコンタクトをとらせて頂きますが、一番に気付くのはその施設の過信と慢心です。入口にある手指の消毒液が数カ月使っても残っている時点でおかしいと気付くべきです。手指の消毒やうがいは基本です。その基本さえも徹底出来ていないことに問題意識のはたらかない施設は、いずれ淘汰されることでしょう。
このたび当サイトをご覧いただいている皆様には、この機会に感染症予防対策についての認識を再確認していただき、健康的な日々を送っていただけることを願い、微力ではありますが、弊社も共に感染症予防対策についてお役に立てるように努力させて頂く所存です。
感染症.com運営責任者 向田 朋之