新型コロナウイルスの影響で、休業や時短営業をしている飲食店や事務所を狙った盗難被害が相次いでいます。
このうち、東京 昭島市のそば店では、先月17日の朝、店の窓ガラスが割られ、売上金などおよそ8万円が盗まれていることに店主が気づきました。
この店では、緊急事態宣言を受けて、営業時間を夜9時までだったのを夜8時までに短縮していて、警視庁は営業が終わったあとの深夜から翌朝にかけて被害にあったとみて調べています。
そば店の店主は「ただでさえ自粛要請でお客さんが減って売り上げが厳しい中で、現金を盗まれ、本当につらいです」と話していました。
警視庁によりますと、昭島市内では、ほかにも休業中や時短営業の店舗で現金が盗まれるなど被害が、4件、相次いでいるということです。
また、先月2日から休業を続けている新宿区の飲食店でも被害がありました。
店内には現金を置いていませんでしたが、窓ガラスを割られる被害を受けました。
警視庁によりますと、都内の飲食店や事務所を狙った盗難被害は、営業自粛の動きが出始めた3月は89件にのぼり、去年の同じ時期と比べて19件、3割近く増えています。
緊急事態宣言の期限が延長される中、警視庁は閉店中の店内に現金は置かず、別の場所に移すなど、対策を取るよう注意を呼びかけています。
店主「ただでさえ厳しい時期に現金盗まれ本当につらい」
先月17日の朝、店の窓ガラスが割られ、売上金などおよそ8万円が盗まれた東京 昭島市のそば店の店主の東 由雄さん(72)は、売り上げが通常より4割ほど落ちている中で起きた被害だけに、悔しさをにじませていました。
さらに、窓を修理しようと業者に連絡したところ、感染拡大の影響で材料が確保できないと言われ、自分でテープで補強しましたが、防犯上の不安を感じているということです。
東さんは「ガラスが割られていることに気付いたときは、『やられた!』と思い、ショックでした。ただでさえお客さんが減って売り上げが厳しくなっている中で、現金を盗まれ、本当につらいです。自粛などをしている店舗の皆さんには、現金を店に残さないようにしてほしい」と話していました。