2021/09/01【新型コロナウイルス:COVID-19】新型コロナによる子どもの入院、過去最高の水準に 米 /アメリカ
米国で新型コロナウイルス感染症によって入院する子どもの数がこの1年で過去最高の水準となっており、デルタ変異株があらゆる年齢層にとって打撃となるという深刻さを物語っている。
米疾病対策センター(DCD)によれば、8月20~26日は毎日、新型コロナウイルスによって平均330人の子どもが入院した。
CDCのデータによれば、これは新型コロナウイルスによって新たに子どもが入院する割合としては1年超で最も高くなっており、8月には過去最高の水準を複数回更新した。
ルイジアナ州ニューオーリンズにある小児病院のマーク・クライン博士は、「われわれが今、対処しているこのウイルスは、状況を一変させるものだ」との見方を示した。人から人への感染がより容易に行われており、8月9日時点では、入院した子どものうち半数が2歳以下だったという。
医師らはデルタ株から子どもたちを保護することが重要だと指摘。それは、単に子どもたちの健康や対面授業を維持するだけでなく、感染力のより強い変異株が国内で再流行することを抑止することにもつながるとしている。
昨年の学年度以降、アルファ株はさらに感染力の強いデルタ株に置き換わり、米国内ではデルタ株が主流となっている。
CDCによれば、デルタ株の割合はわずか2カ月で3%から93%に跳ね上がった。
米小児科学会(AAP)は、新型コロナウイルスの感染が子どもたちのなかで急激に増加していると述べた。
AAPによれば、8月26日までの1週間で約20万人超の子どもの新規感染が報告された。7月22日までの1週間の約3万8000件と比較すると、過去1週間は約5倍の20万4000件だった。
新型コロナウイルスで入院した子どもの多くはそれまでは健康だった。
CDCの約100郡のデータによれば、2020年3月から21年6月にかけて新型コロナウイルスで入院した子どもの46.4%は基礎疾患がみられなかった。
CDCは、デルタ株の感染力が強いことを受けて、幼稚園から12年生の生徒と教師、来訪者について学校ではマスクの着用を推奨している。AAPは2歳以上の全員について学校でのマスク着用を推奨している。
学生の一部は1年ぶりに登校を再開した。しかし、教室での授業は新型コロナウイルスの感染やアウトブレーク(感染爆発)によって急速に予定が狂い始めた。
ミシシッピ州やフロリダ州では新学期が始まったものの、すでに数千人の学生が隔離措置に入っている。
https://www.cnn.co.jp/usa/35176033.html