米国で昨年３月以降に確認された新型コロナ累積感染者が４０００万人を越えたことを受け、ジョー・バイデン大統領が９日、これについて対国民演説をすることにした。
米ジョンズホプキンス大学は７日現在、米国の新型コロナ累積感染者を４００２万２５２２人と集計した。これは、米国の人口３億３０００万人の約１２％で、米国人の８人に１人に相当する。ニューヨークタイムズ（ＮＹＴ）は、米国で最も人口の多い州のカリフォルニア全体の住民と同数の米国人が新型コロナにかかったようなものだとし、検査と報告がもっと徹底していたら、実際の数は更に多かっただろうと指摘した。
特に、感染者全体の１０分の１に当たる４００万人以上が、最近４週間の間に出た。一日の感染者は６月までは平均１万人に留まっていたが、６日には１２万７１００人を記録し、昨年冬の水準に戻った。
特に４～６日のレイバー・デーの連休以降、急増の兆しを見せている。米交通安全庁（ＴＳＡ）によると、レイバー・デーの連休直前の３日、米国全域の空港のセキュリティチェック通過者は２１３万人で、新型コロナ以前の２０１９年の水準に迫った。ワクチン未接種者には旅行の自制を求めるロシェル・ワレンスキー米疾病管理予防センター（ＣＤＣ）局長の勧告も効果がなかった。
感染者の増加により入院患者が増え、病室がひっ迫している。ワクチン接種率が４０％未満のアラバマ・ミシシッピ州では、集中治療室の占有率が９０％を超えた。ジョージア・アーカンソー・テキサス・フロリダ州も似たような事情だ。アンソニー・ファウチ米国立アレルギー・感染症研究所長は「病院の収容能力が限界に近づき、一部の患者は集中治療室での治療を諦めなければならない可能性がある」と警告した。
バイデン大統領が３月以降６カ月ぶりの９日、コロナ関連の対国民演説で拡散防止のための追加対策を６分野にわたって発表すると、ホワイトハウス関係筋がＣＮＮに伝えた。バイデン大統領は、３月に米国の独立記念日の７月４日まで、成人の７０％以上が１回以上ワクチンを打ち、「ウイルスからの独立」を実現すると発表した。しかし、新型コロナが再拡散し、支持率まで急落している。米紙ワシントンポストと放送局ＡＢＣの世論調査によると、バイデンの新型コロナ対応に対する肯定的評価は、６月には６２％だったが最近は５２％で、１０％ポイント下落した。
７月１９日、マスク着用の義務化など防疫規制のほとんどを撤廃し、「ウィズコロナ」政策を選んだ英国政府は、感染者が減らなかったことから防疫規制復帰の可能性をほのめかした。７日、一日の感染者が３万７４８９人、死亡者は６カ月間で最も多い２０９人に及んだ。ｉニュースは、入院患者が現在の水準を維持し続ければ、政府は来月、規制の再導入を計画中だと報じたが、ナディム・ザハウィ・ワクチン担当政務次官は、スカイニュースのインタビューでこれを否定しなかった。ザハウィ次官は、規制の再導入は最悪のオプションで、高齢者に対するブースターショット接種計画の成否にかかっていると説明した。
世界最高水準の８０％以上のワクチン接種完成率を掲げ、最近「ウィズコロナ」を宣言したシンガポールでも、デルタ株の影響で最近、新型コロナが再拡散している。人口５９０万人のこの国では７日、感染者３３２人、死者５５人が出たと現地日刊紙ザ・ストレーツ・タイムズが報じた。感染者は８月５日以降最多で、１週間前と比べると３倍ほどに増えた。シンガポール政府は国民に、今後２週間の集まりの自制を要請した。
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