今月に入って感染は道内の医療機関で急速に広がっています。
クラスター=感染者の集団が発生した病院で感染が広がった流れを見てみます。
札幌呼吸器科病院では今月7日に看護師の感染が確認されて以降、15日までに医師や入院患者などあわせて28人が感染しました。
このうち、1人ずつ、長野病院と北広島病院に転院し、その後、感染が確認されました。
長野病院では、同じ部屋にいた男性患者と治療にあたった看護師の2人の感染も確認されました。
北広島病院に転院した男性は死亡しましたが、治療にあたった看護師2人の感染が確認されています。
3つの病院での感染の広がりは、あわせて30人を超えています。
なぜ感染が広がったのか。
感染の経路は、感染者のせきやくしゃみなどの飛まつ感染と、接触感染からとされています。
札幌市保健所の山口亮感染症担当部長は15日の会見で、病院内での感染経路の可能性について言及しました。
山口部長は、「いまの医療従事者の中に、マスクをしてない人はあり得ないので、飛まつ感染と考えるとあまりにも医療従事者の感染がありすぎる」と述べ、飛まつ感染の可能性に否定的な考えを示しました。
そのうえで山口部長は、「人と人との接触以外でも、感染した人がいなくなったあとの場所の接触感染がある。医療機関でこのような広がりがあるのではないかと私は思っている」と述べ、感染者が接触した所に残ったウイルスから別に人に感染が広がる「接触感染」の可能性を指摘しました。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20200416/7000020219.html