大型量販店コストコが、全国8店舗で先月末から今月にかけて販売したイタリア製のハムとサラミの詰め合わせから、食中毒を引き起こすおそれがある「リステリア菌」が検出されたとして、コストコホールセールジャパンが回収を呼びかけている。
リコールの対象となっているのは、同社がイタリアから輸入したラックスハムとソフトサラミソーセージを詰め合わせた「Beretta Antipasto Sliced Variety Pack」(賞味期限:2018年4月18日)。
コストコによると、先月31日から今月13日にかけて、札幌、宮城県、埼玉県、千葉県、茨城県、京都府、岐阜県、静岡県の8店舗で販売した製品をモニタリング検査した結果、ラックスハムからリステリア菌が1グラムあたり210コロニー(cfu)検出された。
リステリア菌は川の水や動物の腸などに存在し、日本ではこれまでに食中毒の報告例はないが、食品安全委員会によると年間200人ほどの患者がいると推定されている。欧米ではチーズなどの乳製品や生ハムなどの食肉加工品などが原因で集団食中毒に感染するケースが多く、米国では2010年にメロンが原因で33人が死亡。
発症すると悪寒や発熱、筋肉痛などインフルエンザと間違いやすい症状が出て、重症化すると敗血症や髄膜炎、中枢神経系の症状を引き起こすほか、高齢者や妊婦などは注意が必要だという。
コストコでは、購入先が明らかになっている客に対しては電話やメールなどで連絡し、商品代を返金するとしている。