2019/10/27【公衆衛生】水害後、有害物質拡散の恐れ 子供は後片付けやめて

台風19号の被災地では、浸水した家屋や地域の後片付けが本格化、家族総出で臨む家庭もあるだろう。だが、佐久総合病院佐久医療センター(長野県)小児科の坂本昌彦医長は「後片付けに子供を参加させないで」と呼び掛ける。水害の被災地は地震災害より有害物質の拡散が大きく、さらに乾燥した後、飛散する恐れがあるからだ。
昨年7月の西日本豪雨では、国立感染症研究所がレジオネラ症や破傷風の感染に対する注意喚起をした。普段は川や土の中に存在するこうした菌が水害で押し流され、さまざまな場所に広がる。片付け中にけがをし、傷口に菌が触れると感染の恐れがある。農薬や化学物質が土砂や水に漬かった家財に付いている場合がある。
大人も十分注意が必要だが、子供は大人より毒性への感受性が高く、好奇心が強いので大人が避ける物質にも直接触れたがる。坂本医長は「子供による清掃を美談のようにせず、作業中は近づけないようにしてほしい」と話す。米国小児科学会も、洪水やハリケーンの影響を受けた地域の子供が気を付けるべき事例をまとめて公表。「小さい子はもちろん、少なくとも10代は清掃活動に参加させるべきではない」としている。
【用語解説】住宅の浸水被害
水の流れやがれきの衝撃を受け、外観で分かる損傷が外壁などに一定程度ある場合、浸水の高さで住宅被害が判定される場合が多い。流失や床上1.8メートル以上は「全壊」、1メートル以上1.8メートル未満は「大規模半壊」、1メートル未満は「半壊」、床下浸水は「一部損壊」。一方、外観で損傷が少ない場合、床下浸水は「一部損壊」とされ、それ以外は柱や建物の傾きなどから判断する。
https://www.sankei.com/…/news/191028/lif1910280013-n1.html

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