A型肝炎ウイルス HAV
感染者は東南アジアに多く、飲料水から感染し、急性肝炎になります。
特徴
A型肝炎は、典型的な消化器感染症の一つです。
汚染された貝類などの食品を食べて感染することが多く、また、衛生状態の悪い地域でよく見られます。
子どもの時に感染した場合は、ほとんどが不顕性感染で終りますが、大人になってから感染すると、発症することが多く、症状も一般に激しくなります。
主な症状
主な症状主に発熱、悪心、全身倦怠感、食欲不振、下痢、嘔吐など風邪のような症状がみられます。
このような症状が消え、尿が黄色っぽくなる、あるいは便が白っぽくなると回復へ向います。
ウイルスの感染は一過性であり、持続性ではないので慢性肝炎に移行することはありません。
感染経路
水・食物を介しての経口感染によって感染します。
A型、E型肝炎ウイルスは主に糞便の中に排出されるので糞便に汚染された食物や手指を介して口から入り感染します。
その他
感染者は東南アジアに多く、飲料水から感染し、急性肝炎になります。
ワクチンが普及しているので、海外旅行の際には事前のワクチン接種は必要不可欠です。
ピコルナウイルスは外殻(エンベロープ)を持たないため、アルコール消毒は無効となります。
幼児が感染した場合、通常無症状ですが、成人になるにつれて重症化し、そのうちの70%は黄疸になり、0.1~0.5%が劇症肝炎で死亡します。
腸管で増殖し、その後、血流を経由して肝臓に向かうと解釈されています。糞便中にウイルスが(10の8乗個/1g)排泄されるため、強力な感染源となります。潜伏期間は2~6週間であるが、肝臓も完治する場合があります。
糞口感染なので、飲料水、下水処理施設の完備が重要となり、食品関係者や託児所関係者は、手洗いはもちろんのこと、オムツの換場所や消毒等に注意する必要があります。