マリアム・アブダラ、BBCスワヒリ語(ケニア・ナイロビ)
東アフリカのタンザニア・ペンバ島で25日、ウミガメ肉による食中毒が発生し、3歳の子どもを含む7人が死亡した。病院では現在も3人が治療を受けている。
タンザニアの島々や沿岸地域では、ウミガメの肉はごちそうとして一般的だ。しかし当局は現在、この地域でウミガメを食べることを禁止している。
ウミガメを食べると、まれではあるがケロニトキシズムと呼ばれる食中毒の一種が引き起こされる場合がある。
ケロニトキシズムのはっきりとした原因は不明だが、慈善団体「タートル・ファウンデーション」によると、カメが食べる毒のある藻類が関係しているのではないかとの見方がある。
地元警察のジュマ・サイド・ハミス署長はBBCに対し、半自治権が与えられているサンジバル諸島のペンバ島で25日、少なくとも5つの家族がカメの肉を食べたと説明した。
食中毒の症状は翌日に現れ、最初に3歳児が死亡した。同日夜にはさらに2人が、28日には4人が死亡した。
38人が病院で治療を受けたが、そのほどんどは退院した。入院中の3人の容体は安定しているとされる。
■他国でも死亡例
サンジバル諸島自治政府のフセイン・ムウィニー大統領は、被害を受けた人々に哀悼の意を表した。
タートル・ファウンデーションによると、この毒の影響を最も受けやすいのは子供と高齢者だが、健康な大人でも命を落とすことがある。
3月にはマダガスカルで、子供9人を含む19人がカメを食べて死亡したと、AFP通信が報じた。
インドネシアやミクロネシア、インド洋の島々でも同様の事例が報告されている。