世界保健機関(WHO)は9日までに、新型コロナウイルスの世界的な大流行によりマラリア感染が多発する国々で予防策に支障が生じ、感染件数や犠牲者が昨年、増加したとの新たな報告書を公表した。
これによると、世界規模での感染者総数は推定で約2億4100万人で2019年比で約1400万人拡大。死者は約62万7000人で、6万9000人多かった。犠牲者のうち4万7000人はコロナ禍のしわ寄せでマラリア対策、診断や治療が滞ったことに起因すると分析した。
WHOによると、昨年の感染件数のうちの95%、死者は96%がサハラ砂漠以南の諸国で発生。これらの国での死者の約8割が5歳以下の子どもだったという。