2022/02/14【新型コロナウイルス:COVID-19】つくばの病院 自身や家族の感染で職員が出勤できない /茨城県
新型コロナウイルスの感染の急拡大で、医療機関では職員に感染が広がることで業務を担う職員が不足し、医療に制限が生じることが懸念されています。
つくば市の病院では、先月から職員が日常生活の中で感染したり、家族が感染したりして出勤できなくなるケースが相次ぎ、危機感を強めています。
つくば市の総合病院、筑波メディカルセンター病院では、新型コロナウイルスの感染者向けの病床を重症病床も含め15床確保して入院を受け入れているほか、保健所や医師会から依頼されたPCR検査を行うなどして新型コロナの対応に当たっています。
現在の「第6波」では、1日のPCR検査の件数が200件近くになって対応に多くの人手が割かれ、一般医療との両立に懸念を募らせています。
加えて、病院が特に懸念しているのが、職員自身の感染や家族の感染により職員が出勤できなくなった場合の業務の継続です。
軸屋智昭病院長によりますと、院内でのクラスターは防げているものの、日常生活の中で感染した職員が先月1か月は合わせて10人にのぼったということです。
それ以外にも、看護師が、子どもが感染したために自宅で世話をする必要があり出勤できなかったケースが相次いだということです。
今のところ業務に支障が生じるまでには至っていませんが、今後も感染拡大が続くかぎり、こうした事例は増えるのではないかとして危機感を強めています。
軸屋病院長は取材に対し、「新型コロナ以外の業務でも、手術や検査などは特殊な技術を持つ職員が担当するため、その人が出勤できなくなると病院の機能がかなり制限されかねない。感染の爆発であすにもそういった事態に陥るのではないかという恐怖心があります」と打ち明けました。
一方、病院が行っているPCR検査はここのところ、陽性率が40%余りと非常に高く、感染が収まるにはまだ時間がかかるのではないかと見ています。
そのうえで、「従来からの対策である、マスクの着用や手・指の消毒、ソーシャルディスタンスなどをしっかり守っていくことが大切で、感染対策の徹底をお願いしたい」と話していました。