2022/08/20【結核】能登で結核集団感染 県内9年ぶり 医療機関で初、40~70代男女8人感染 /石川県
石川県は19日、能登地区の医療機関で肺結核の集団感染が発生したと発表した。入院する40~70代の男女計8人が感染し、うち6人が発病した。重症者はおらず、現在も治療を受けている。県内で集団感染が確認されるのは2013年以来。記録が残る1993年度以降では9件目で、医療機関では初となった。
県によると、今年3月に60代女性が、結核菌が全身に広がる「粟粒(ぞくりゅう)結核」と診断された。医療機関から連絡を受けた保健所が、女性患者の接触者を血液検査で調べたところ、別の患者7人の感染が判明した。
7人のうち5人は発病し、体外に菌を出す「排菌(はいきん)」症状の患者もいた。残り2人は症状がない「潜在性結核感染症」だった。8人はいずれも外部との接触はないため、過去に感染した結核菌が長く体内に潜み、免疫力の衰えとともに発症して院内で広がった可能性があるという。
結核は新型コロナと同じ2類感染症に分類される伝染病で、かつては治癒が難しかった。戦前から戦後にかけては「国民病」といわれ、長く日本人の死因で最も多かった。感染者は減少傾向にあるが、2020年は県内で99人の患者が確認され、15人が死亡した。今年も8月17日現在で、79人が結核と診断された。
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