【手足口病】手足口病の流行本格化、38都道府県で患者増
手や足などに水疱性の発疹が現れる手足口病の流行が本格化している。国立感染症研究所がまとめた5日から11日までの週の患者報告によると、38都道府県で前週の報告数を上回った。警報レベルの地域が続出しており、患者が増加傾向の自治体は、手洗いの徹底やタオルの共用を避けるといった感染予防の徹底を求めている。
5日から11日までの週の全国の患者報告数(小児科定点医療機関約3000カ所)は、前週比19%増の定点当たり1.59人で、9週連続で増加した。都道府県別では、香川が7.18人で最多。以下は、宮崎(5.28人)、佐賀(4.43人)、広島(4.01人)、高知(4.0人)、京都(3.76人)、大阪(3.71人)、滋賀(3.5人)、福岡(3.09人)、熊本(3.04人)、兵庫(2.7人)、鳥取と愛媛(共に2.68人)などの順だった。
この週に県内の定点当たりの患者報告数が警報基準値の5.0人を超えた香川県は16日、県内全域に警報を発令した。同県は今後も感染者が増加することが予想されると指摘。一部の地区で警報基準値を超えた鳥取県も14日に警報を発令しており、口腔内の粘膜疹などの症状があった場合は、早めに医療機関を受診するよう呼び掛けている。
大阪府や東京都でも流行が広がっている。大阪府の患者報告数は5週連続で増えており、大阪市北部(6.36人)、北河内(5.63人)、中河内(5.1人)の3ブロックで警報基準値を超過。東京都でも北区保健所管内(6.14人)で警報基準値を上回った。
手足口病は、水疱性の発疹を主な症状とした急性ウイルス性感染症で、乳幼児を中心に夏季に流行することが多い。主な病原ウイルスはコクサッキーA6、同A16、エンテロウイルス71で、感染から3-5日の潜伏期間後、口腔粘膜や手のひら、足底などの四肢の末端に2-3ミリの水疱性発疹が現れる。飛沫や接触によって感染する。
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