【公衆衛生】災害時トイレ 「猫砂」活用を 三島市が推進
三島市が、災害時のトイレ対策にペット用の「猫砂」の活用を地域に呼び掛けている。猫砂は水分の凝固作用や消臭作用があり、排尿、排便でともに効果を発揮するという。市危機管理課は比較的安価な費用面も踏まえ、有効さを強調する。
市によると、県内自治体の災害時のトイレ対策は水や食料の備蓄啓発ほど進んでいない。猫砂は自宅トイレや簡易トイレにビニール袋を敷き、その中に入れるだけで設置が完了。使用後はビニール袋ごと丸めて捨てられることもあり、「家庭単位で簡単に利用できる。行政支援が行き届くまでの対策にも効果的」としている。
東日本大震災では、避難所の仮設トイレ設置が発災から3日以内だったケースは34%にとどまり、半数以上が1週間以上かかったとのデータがある。混み合う避難所を避け、ライフラインの止まった自宅で過ごした人が多かったことも分かっている。
トイレが使えない、または不衛生で使用をためらうと食事や飲み物を我慢して脱水状態に陥ったり、ウイルスや食中毒に感染したりして命に関わる恐れが指摘されている。
三島市は7月25日までに約1カ月をかけて自主防災組織リーダー研修会を市内8カ所で開催。市担当者が猫砂の機能を紹介し、費用は4~5人家族で1日600円程度と説明した。大人用オムツも機能が似ていて効果を期待できるという。
一連の研修会には自治会など123団体、約500人が参加した。市は総合防災訓練などで一般市民への浸透を図る考え。
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