【肝炎】肝臓がん患者の医療費 負担軽減制度開始へ
B型やC型の肝炎ウイルスに感染して肝臓がんになった患者を経済的に支援するため、厚生労働省は来年度から所得が低い患者を対象に医療費の負担を軽減する制度を始めることになりました。
これは28日、都内で開かれた国会議員や患者団体の関係者が集まった会合で厚生労働省が明らかにしたものです。
B型やC型の肝炎ウイルスに感染し肝臓がんになった患者は国内でおよそ10万人と推定され、このうち予防接種での注射器の使い回しや血液製剤の投与によって感染したと認められた人には最高で4000万円の給付金が国から支給されます。
しかしカルテが残っていないなどの理由で感染経路が特定できない人は給付金を受けられず、患者団体などから経済的な支援を求める声が上がっていました。
厚生労働省は肝炎ウイルスが原因で肝臓がんになった人のうち所得が370万円以下で、年間の入院期間が4か月を超えるなどの要件をすべて満たす人に対し、来年度から医療費の自己負担の上限を1か月1万円とする制度を始めることになりました。
対象者はおよそ1万人となる見通しで、厚生労働省は来年度の概算要求に13億円を盛り込んでいます。
「日本肝臓病患者団体協議会」の山本宗男代表幹事は「新たな支援制度ができるのは評価できるが、条件がつき、一部の人に限られているので、今後、対象の拡大を検討してほしい」と話しています。
http://www3.nhk.or.jp/ne…/html/20170829/k10011116211000.html