2017/09/13【腸管出血性大腸菌:O157】女児死亡、前橋市会見詳報(1)「客が盛りつける際の管理が不十分」 /群馬県
【腸管出血性大腸菌:O157】女児死亡、前橋市会見詳報(1)「客が盛りつける際の管理が不十分」 /群馬県
埼玉、群馬両県の系列総菜店で購入したポテトサラダなどを食べた人が腸管出血性大腸菌O157に感染した集団食中毒で、前橋市は13日午後3時から市内で記者会見を行った。
同市の「でりしゃす六供店」で各種サラダや炒め物を買って食べた東京都内の3歳女児1人が死亡していたことを発表した。記者会見には前橋保健所と市衛生検査課職員らが対応した。
主な質疑応答は以下の通り。
(冒頭発言)「8月30日に公表した『でりしゃす六供店』を原因とする事件で、新たに2人の発生届と情報が寄せられた。2人のうち1人の幼児がO157で死亡した。いずれも8月11日に『でりしゃす六供店』で調理販売された食品を食べていた。前回発表(8月30日)より、喫食者は11人増え、患者は2人増加した。感染者は合わせて11人になった」
--新たに分かった2人のうち、亡くなった方は何を食べたのか
「主に炒め物が中心。タケノコの炒め物、エビの炒め物。女児が食べたのは、加熱調理した物だ。主に2次汚染が原因と考えている。喫食者11人は女児の家族も含めた一つのグループとして11日昼に会食し、うち2人が感染した」
--死亡したのは3歳女児で間違いないのか
「間違いございません。遺族の意向で東京都内在住とだけにします」
--もう1人の患者は何歳か
「前橋市在住の60代女性。この女性と女児は家族の集まりで一緒に食べた」
--事件の経過は
「9月5日午後5時過ぎに東京都庁から連絡が入り、それから調査していた。情報を精査し、その時点では前橋市の親戚(しんせき)の方の連絡先が分からなかった。60代の女性の方は幼児より先に情報が入っていて、何を食べたのかなどを調査した。60代女性の発症は8月30日以降。女児に関する連絡は5日で、その段階で2人のウイルスが一致しているのかは分からず、その後、同一グループと判明した」
--60代女性の発症が分かったのはいつか
「8月30日に届け出を受けた」
--初めて犠牲者が出た。新たな対応は
「通常の食中毒だと、食品、場所、時間が同一。今回は『でりしゃす六供店』の販売形態が食材加工の一部まで(検査により認定された)安全な方(である従業員)がやり、盛りつけから先は客自体が自主的に行っている。自分で盛りつけ作業をする中、それぞれの健康状態は確認されていない。同じように、バイキングやサラダバーなど客が自主的に盛りつける際の管理が不十分な面が今回、見受けられる。どこに感染源があったか、調理の管理はどこまでするのか、これらを検討し今後生かし、対応策を考えていきたい」
--新たな処分は
「基本的に衛生の改善は済んでおり、『でりしゃす』については、できる限り協力をしてもらい、安全な食品を提供してもらいたい」