【衛生管理】汚いブラシでの歯磨きは汚水で口を洗い流すのと同じ
口内を清潔に保つのに欠かせないアイテムといえば、歯ブラシ。オーラルケアに敏感な読者の中には、携帯型の歯ブラシを常に持ち歩き、毎食後の歯磨きを欠かさずにやっているという人もいるかもしれない。
しかし、そんな歯ブラシは我々が思っているよりも、実はとっても汚いものなのかもしれないという話をご存知だろうか?
台湾の歯科医が行った化学実験によれば、3週間使用した歯ブラシには100万個以上の細菌が付着していることが判明しており、これは汚水にしてバケツ9杯分、便器の水に例えるとなんと80倍にも匹敵する細菌数だという。今までそんな汚いものを口の中に入れていたなんて…! 明日からの歯磨きが怖くなりそうな話だ。
ほかにも、米国のキニピアック大学による研究では、ユニットバスの洗面台に歯ブラシを置いていた場合、ウ○コに含まれる細菌が歯ブラシに付着している可能性が60%になることも判明したという。もちろん共同で使っているユニットバスなら、他人のウ○コの細菌が歯ブラシにつくことも十分にあると考えていいだろう。場合によってはウイルスや寄生虫が歯ブラシを通じて感染するリスクもあるというから、恐ろしい。
では、歯ブラシをなるべく清潔に保つためには、どうやって保管すればよいのか? まず、前述したように、ユニットバスの洗面台に置いておくとウ○コの細菌が付着してしまうので、それはNG。面倒でもほかの場所に置いておくようにしよう。
また、歯ブラシスタンドやホルダーは雑菌の温床になりやすいので、こまめに掃除するのが大事。携帯型の歯ブラシケースも細菌が繁殖しやすいので定期的に洗っておきたい。そのほか、歯ブラシをスタンドに戻す際には、きちんと乾かすこと。特に携帯型のケースに濡れたまま収納すると、雑菌が繁殖しやすくなるのでNGだ。
最後に、歯ブラシはこまめに新品のものと交換することも効果的だ。米国の歯科医師会では、3~4か月に1度は歯ブラシを交換することを勧めている。歯ブラシならぬ汚ブラシにならないよう、日ごろから心がけておきたい。