2018/03/01【黄色ブドウ球菌】イタリア製輸入サラミ 基準値の14倍超の黄色ブドウ球菌 回収へ /神奈川県
【黄色ブドウ球菌】イタリア製輸入サラミ 基準値の14倍超の黄色ブドウ球菌 回収へ /神奈川県
神奈川県横浜市の業者が、イタリアから輸入したサラミソーセージから、食中毒を引き起こす「黄色ブドウ球菌」が基準値を超えて検出されたことが明らかになった。横浜市は、食品衛生法の違反だとして、この業者に対して全量の回収を命じた。
黄色ブドウ球菌が検出されたのは、横浜市の「ノルレェイク・インターナショナル」がイタリアから輸入した、賞味期限が今年3月26日の非加熱食肉製品「SALAMETTO MILANO(ミラノ・サラミブロック)」。
横浜市保健所は先月26日、このサラミから食品衛生法の基準値(1000/g)を14.6倍上回る黄色ブドウ球菌1万4600/gを検出したと仙台市衛生研究所から通報を受けた。
ノルレェイク社がイタリアから輸入した1424個(89箱×16個)のうち、大半の1415個が販売されていることが判明。横浜市は食品衛生法違反だとして、同社に対し全量の回収を命じた。
黄色ブドウ球菌は、健康な人でものどや鼻の中などに生息し、おできやニキビ、水虫などに存在する化膿を引き起こす身近な細菌だ。食べ物の中で増殖する際に「エンテロトキシン」という毒素をつくり、この毒素を食品と一緒に食べることで食中毒を引き起こす。
菌の潜伏時間は1〜6時間(平均3時間)で、症状は吐き気や嘔吐、腹痛、下痢などを引き起こす。菌自体は加熱に弱いが、毒素は100℃20分の加熱でも分解されず、酸素がない状態でも増殖し、多少塩分があっても毒素を作るという。
輸入元のノルレェイク社によると、2月28日時点で健康被害の報告はなく、安全確認が取れるまで、現在国内に流通している賞味期限が「3月4日」「4月23日」「5月22日」の製品についても販売を中止すると発表した。購入者は、送料着払いで下記宛に商品を送ると、後日、現金書留で代金を返金するとしている。