【コイヘルペス】栗林公園のコイ すべて処分 コイヘルペス /香川県
香川県は18日、国の特別名勝の栗林公園(高松市)の池のコイからコイヘルペスウイルスが確認されたと発表した。同園の6つの池には現在、約750匹がいるが、まん延を防止するため、国の指針に基づいてすべてを処分する。インバウンド(訪日外国人)にも人気の観光地には一定の打撃が懸念される。
県によると、コイヘルペスは県内でこれまで5件の発生例があるが栗林公園では初めて。コイ特有の病気で、触れたり食べたりしても人への感染などの影響はない。
栗林公園にはコイ約1000匹がいたが、2月以降、計247匹が死んだ。当初、細菌が検出され薬剤投与などで回復を図っていた。4月13日に2匹を回収し、コイヘルペスの発病が高まる水温20度超に達していたため検査したところ、陽性を確認した。
栗林公園のコイは江戸時代の記録が残るなど歴史がある。高齢化や野鳥の捕食による個体数の減少を踏まえ、県は2016年にインターネットを通じて小口資金を集める「クラウドファンディング」で250万円を調達。この2年で計400匹を投入していた。県担当者は「発生は大変残念で申し訳ない」とコメントしている。
コイヘルペスの感染経路は感染した個体との接触やその水。新たに投入したコイには陰性を確認していたという。防疫措置としてコイの処分と周辺水系への排水を止める。ウイルス除去が確認されれば、コイの再投入を検討する方向だ。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2953748018042018LA0000/