【麻疹:はしか】病院の待合室でも要注意 「はしか」全国に急拡大
「はしか」の感染が急速に拡大している。
FNNがまとめた、3月以降の「はしか」の感染者は、沖縄県の90人をはじめ、全国で123人に拡大。
4月25日の78人から10日余りで45人も増加している。
池袋大谷クリニックの大谷義夫院長は、「『はしか』は空気感染します。同じ教室内、同じ電車の車両、さらに空調が同じだったら隣の部屋にいてもうつる可能性がある」を指摘する。
16人の感染が確認された愛知県では、沖縄旅行で「はしか」に感染した10代の男性から、ほとんどの患者が感染したとみられている。
まず、男性が診察を受けた病院の関係者や、男性と同じ日に診察を受けた人たちが次々と感染。その中には、2人の女子中学生も。
その後、その女子中学生と同じ学校の男子生徒2人の感染も確認された。
空気感染により拡大し、感染力が極めて強いはしか。
大谷院長は「『はしか』自体はすごく強力なウイルス。すれ違っただけでも、免疫のない方、抗体を持っていない方はうつる可能性がある」と語る。
飛まつ感染のインフルエンザなどとは異なり、「はしか」はマスクや手洗いをしても予防できず、予防接種が唯一の対策と言われている。
しかし、感染者の中には、予防接種を2回したという男子中学生などもいる。完全に予防するのは難しい状況だ。
「はしか」が空気感染する可能性がある場所について、専門家は、病院の待合室など狭い空間だけではなく、体育館、コンサート会場など広い空間でも密室なら感染する可能性は十分にある、と注意を呼びかけている。
また、屋外でも人がたくさんいる場所、たとえば行列などは、感染した人の近くに一定時間いる状況が生まれるので感染する危険がある。
発熱、せき、鼻水など風邪のような症状が続き「『はしか』かな」と思ったら、事前に医療機関に電話をして指示を仰いだ方がいい。
仮に「はしか」にり患していた場合、不用意に病院の待合室に行ってしまうと、感染を拡大させてしまうことになりかねないからだ。
https://www.fnn.jp/posts/00307750HDK