エボラウイルスによる感染症「エボラ出血熱」は、2014年に西アフリカで猛威をふるった際、日本でも疑い患者が出て大きなニュースになりました。今年もアフリカ中部のコンゴ民主共和国(旧ザイール)で2回発生しています。エボラ出血熱とはどんな感染症なのでしょうか。流行の背景には何があるのでしょうか。
エボラウイルスは熱帯地方に多いコウモリが宿主と言われます。普段は森の中の野生動物に感染していますが、その動物の死骸や生肉に触れると人にもうつります。そして、その感染者の血液といった体液や嘔吐(おうと)物などに触れることで、人から人へもうつるのです。
従って、感染リスクが高いのは、患者の体に直接触れる機会がある医療従事者や家族、死亡した患者の葬儀の参列者などです。