コンゴ(旧ザイール)からの報道によると、同国保健省は10日、東部の北キブ州とイトゥリ州で流行するエボラ出血熱の死者が疑い例も含めて200人を超えたと発表した。
コンゴ東部では豊富な地下資源を巡る武力衝突が相次ぎ、援助機関は治療や予防を十分に行えていない。コンゴのエボラ熱流行は1976年にアフリカ中部で初めて集団感染が確認されて以降10回目だが、保健省は「最も深刻な事態」と表明。隣国ウガンダなどに拡大する恐れが出ている。
保健省によると、死者は201人で、感染者は疑い例も含めると約320人となった。半数近くは、ウガンダとの国境に近い主要都市ベニの住民という。
保健省は8月に流行を宣言した。10月には医療スタッフ2人が反政府勢力に銃撃され死亡する事件が起きている。