2019/05/10【サル痘ウイルス】シンガポールでヒトのサル痘感染を確認、同国では初めて /シンガポール
シンガポール政府は9日、同国で初めてヒトのサル痘感染が確認されたと発表した。感染者は38歳のナイジェリア人男性で、結婚式で食べた野生動物の肉が感染源とみられる。
サル痘ウイルスによる急性発疹性疾患のサル痘は、アフリカ中部および西部に特有な感染症。感染すると、発疹、発熱、筋肉痛、悪寒などを発症する。
通常はリスなどの齧歯(げっし)動物やサルとの接触で感染し、ヒトからヒトへの感染は限定的。一般的に死に至ることはないが、まれに死亡例も報告されている。
シンガポール保健省によると、感染者のナイジェリア人男性は先月28日にシンガポールに到着。2日後にサル痘の症状が表れた。現在は感染症センターに隔離されているが、容体は安定しているという。
この他、男性と直接接触した23人が隔離され、21日間経過観察下に置かれるという。保健省は「感染拡大のリスクは低いが、予防措置を取っている」と説明した。
米疾病管理予防センター(CDC)によると、これまでにアフリカ大陸以外でヒトのサル痘感染が確認されたのは、米国、英国、イスラエルの3か国のみ。