2020/01/16【風疹ウイルス】男児1人が先天性風疹症候群 14年以来、福島県内で2例目 /福島県
福島県が15日に発表した感染症発生動向調査週報(6~12日)によると、いわき市の0歳男児1人が、風疹にかかった妊婦から生まれた先天性風疹症候群と報告された。県によると、県内での感染報告は2014(平成26)年以来2例目。
いわき市保健所によると、男児は先天性の難聴の疑いがあり、詳しい検査を受けているという。母親は妊娠初期に風疹にかかったとみられるが、ワクチン接種歴は分かっていない。
県によると、県内の2019年の風疹感染者は18人。有効な予防策はワクチン接種で、妊娠を希望する男女に抗体検査やワクチン接種の費用を補助している。県は「妊娠を希望する人は抗体の有無を検査し、抗体のない人はワクチンを接種してほしい」(地域医療課)と呼び掛ける。抗体の有無は、医療機関での血液検査で調べられる。
国は公的に予防接種が行われていなかった1959(昭和34)~78年度生まれの男性に対し、抗体検査と予防接種が受けられるクーポン券を配布している。だが県によると、県内の利用者は目標の3割程度にとどまる。子どもへのワクチン接種についても、小学校入学前1年が対象となる2回目のワクチンの本県の接種率は93.4%で全国42位に低迷しており、接種率の向上が課題となっている。