風邪症候群について
年間平均 成人で年3回程度、子供で年7回程度
成人で年3回程度、子供で年7回程度、年間で平均して疾患すると言われており非常に身近な病気です。
専門的には、「風邪症候群」、主にウイルスに感染し、上気道(鼻腔から喉頭までの部位)粘膜に急性の炎症が起こる病気の総称です。炎症が起きている部位により「鼻炎」、「咽頭炎」、「喉頭炎」などと言われます。
原因ウイルスは約200種類
また、その風邪症候群を引き起こすウイルスは、約200種類にも及ぶと言われています。
その中で、インフルエンザウイルス以外のウイルスによる風邪が「普通感冒」です。風邪をこじらせ、インフルエンザにかかると、下気道(喉頭から肺胞の末梢までの呼吸器系の部位)の気管支にまで炎症が及び、「急性気管支炎」になります。
風邪症候群の主な症状
鼻炎
鼻粘膜に炎症が起こる「普通感冒」です。一般的に鼻風邪と言われ、鼻水や鼻づまり、くしゃみなどの症状が見られます。
咽頭炎
喉に炎症が起こります。喉の痛みや咳などの症状が現れます。
喉頭炎
さらに悪化し「声がかれる」といった症状も現れてきます。
全身性症状
ウイルスが血液中に入ってしまい、頭痛や倦怠感、微熱、関節痛、下痢などの消化器の症状など、全身の症状に発展します。
このような症状は病原菌が体内に侵入して、1~2日の潜伏期間を経た後に現れます。
病原菌に対する防御機能がウイルスを撃退してくれるため、発症後3日もすれば強い症状は治癒するのが普通です。
炎症を起こした粘膜に細菌が二次感染して、「気管支炎」、「肺炎」、「副鼻腔炎」、「中耳炎」などの合併症を引き起こすことがあります。また、風邪をこじらせ、インフルエンザが悪化した場合に、炎症が気管支にまで及ぶと、「急性気管支炎」を引き起こします。
急性気管支炎を発症すると、粘膜からの分泌物が増加して、この分泌物を対外に 排出するために、膿性の「黄色の痰」が出るようになります。上気道の炎症だけであれば、それほど痰は出ません。痰が多いときには、気管支にまで炎症が広がっていると考えられます。