カビ対策について
カビ対策の基本
空気中にはカビの胞子がいつも浮遊しており、条件が整えばたいていのところで発生でき、特に水にぬれやすく、汚れやすい所、同じ室内でも空気がよどみ、比較的低温になり湿りやすいところは注意が必要です。
カビが発生する4つの条件について
1:空気(酸素)
条件
・よどんだ空気
・締め切った空間
予防
・適切な換気の実施
・24時間換気
2:温度
条件
・20~30℃
予防
・コントロールは困難
3:湿度
条件
・75%以上
予防
・湿度のコントロール
・結露のふき取り
4:栄養
条件
・有機物(汚れ/ホコリ/水分など)
予防
・適切な清掃
カビ対策の流れについて
1:原因の理解
カビの発生条件を理解する。
2:適切な対策
箇所ごとに適切な対策を実施する。
3:カビ取り
それでもカビは発生しますので、カビを適切に処理する。
※除菌・漂白 ⇒ 物理的に除去
4:乾燥
カビを処理した後は、しっかりと乾燥処理する。
カビ取りに必要な薬剤について
エタノール ※一般的なアルコール消毒剤(78~80%)
カビに直接噴霧して、カビ(真菌)を除菌します。
※NG箇所:プラスチック、スチロール、ニスを塗布した製品、革製品、アクリルなど
塩化ベンザルコニウム ※逆性石鹸、オスバン、ウェルパスなど
カビに直接噴霧して、カビ(真菌)を除菌します。
※エタノールと比較して幅広い範囲で使用できます。
次亜塩素酸ナトリウム ※塩素系漂白剤、カビ取り剤など
カビに直接浸透させ、除菌・漂白します。
※泡タイプは直接スプレーできますが、液状タイプは、吸い込む危険があるのでペーパータオルなどに含ませて使用します。
※壁などに使用する場合は、液ダレ防止のため、ペーパータオル等に含ませ、ラップなどで多い、浸透させます。
カビ取りに必要な道具について
ティッシュ、ペーパータオル
使い捨て出来るものが望ましい。
※雑巾は、適切に除菌・漂白・洗濯・乾燥できることが条件。カビのついた雑巾で掃除をするとカビを塗り広げる行為になります。
ラップ
垂直な壁などに薬剤を浸透させる際に使用します。
ハンドブラシ、歯ブラシ
カビは薬剤だけでは除去できませんので、物理的な力で除去します。
扇風機、うちわ
空気のよどみを無くすために、室内空気の換気を促進させます。
除湿器、除湿剤
室内の湿度を下げるために使用します。
カビ対策におけるNGについて
締め切る
換気不足となりますので、晴れた日にはこまめに換気します。
詰め込み過ぎる
押入れ、倉庫、冷蔵庫など、詰め込み過ぎると空気がよどむ原因となります。スノコの活用や80%までの目安に収納します。
清掃不足
有機物(汚れやホコリ)はカビの栄養となります。
部屋干し
室内の湿度の上昇の原因となります。浴室などで干します。
掃除機で吸引
排気口からカビの胞子を巻き散らかす原因となります。排気の無い業務用掃除機を使用するか、排気口を屋外に出して吸引します。